ホワイトハウス晩餐会で銃撃の惨劇 トランプ氏襲撃の容疑者は31歳の理系教師
華やかな社交の場が一転して戦場のような光景に包まれました。ワシントン・ヒルトンホテルで開催されていたホワイトハウス記者会主催の晩餐会で25日、男が銃を乱射し逮捕されるという衝撃的な事件が起きました。標的となったのは、会場を訪れていたトランプ大統領。現場を恐怖に陥れた実行犯の正体は、カリフォルニア州トーランスに住む31歳の教師、コール・アレン容疑者であることが判明しました。
事件が起きたのは午後8時30分を過ぎた頃。ちょうどサラダが各テーブルに運ばれ、参加者たちが談笑を楽しんでいた時でした。会場内のセキュリティ検問エリア付近で、突如として4発から8発の銃声が鳴り響いたのです。あまりの出来事に、出席していた約2500人の来場者はパニックに陥り、一斉にテーブルの下へ身を隠しました。シークレットサービスは即座にトランプ氏を保護して退避させ、その場にいた閣僚たちも伏せた状態で避難を余儀なくされるなど、会場は一時、阿鼻叫喚の渦に包まれました。
トランプ氏が自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に公開した映像には、アレン容疑者が発砲しながら宴会場へと猛進する戦慄の瞬間が記録されていました。容疑者はショットガンや拳銃、さらに複数のナイフを所持して検問を突破。対応した法執行官1人が撃たれたものの、幸いにも防弾ベストを着用していたため命に別条はなかったといいます。ワシントンDC警察のジェフリー・キャロル署長は、現時点で容疑者の単独犯行との見方を示しており、公共へのさらなる危険はないと発表しています。
逮捕されたアレン容疑者の素顔は、事件の凶悪さとは対照的な「エリート教育者」の側面を持っていました。ビジネス系SNSの経歴によると、彼は2017年に名門カリフォルニア工科大学を卒業し、機械工学の学位を取得。その後は大手学習塾や試験対策企業で教師として教鞭を執っていました。理系の専門知識を持つ若き教師が、なぜこのような暴挙に出たのか。現在は暴力犯罪における銃器使用や連邦職員への暴行などの罪で起訴される見通しとなっており、動機の解明が急がれます。
事件直後、ホワイトハウスで記者会見に臨んだトランプ氏は、隣に寄り添うメラニア夫人とともに当時の状況を振り返りました。過去の暗殺未遂事件を想起させる問いかけに対し、夫人が瞳を潤ませる場面もありましたが、トランプ氏は「最初はトレーが落ちた音かと思った。銃声ではなくトレーであってほしいと願ったよ」と、自身の心境を吐露。また、一部で囁かれたイランとの関連性については否定し、「この国を偉大にするために私は生きる」と力強く宣言しました。不屈の精神を見せるトランプ氏は、30日以内に再開催される晩餐会へ再び出席し、内容を刷新したスピーチを披露する意欲を見せています。